今治、
みやざきタオル、
その風土

江戸時代から白木綿の産地として、また綿織物業として繁栄してきた今治。
明治維新後、近代的な設備を擁する紡績工場の煽りを受け衰退しましたが、
復活を期して紀州和歌山で発祥したドイツ伝来の綿ネルを当地で習得し、
その生産を今治に導入します。

後に戦時下での特需が輸出のノウハウをもたらし、一躍貿易の先進地へ。
海外での販路を拡大、四国初となる貿易港指定を受け、神戸税関今治支所が開設。
今治は四国の神戸と呼ばれるまでの港町に。
当時、自社でも生産しつつ中小の織物工場から製品を買い付け輸出していた宮崎商店。
製造と販売の両部門を揃える、傑出した存在でした。

国内生産量の16%を占めた今治綿ネルの最盛期、その半量が輸出に当てられました。
白木綿から綿ネル、タオルへと変遷を遂げた今治の綿織物における歴史は、
そのまま"みやざきタオル"の歴史でもありました。

1896年創業、
宮崎儀三郎商店。
儀三郎さんは四男でした。

その歴史は1896年創業の宮崎儀三郎商店にさかのぼります。
同年、綿ネルの生産を開始するとともに、
綿ネルや革などを全国各地・天津・台北へ輸出することに。
戦災を被った後の1960年、宮崎商店の一部がタオル生産工場として独立。

港に近いという地の利を活かし、
国が推奨していた加工貿易としてドイツ向けとなるタオルの生産を開始。
10年後の1970年代、高度成長期を迎えた国内需要に向けて転換し、
国内ブランドのタオルなどを生産するように。

1988~1989年、旭化成のキュプラを絶妙に配合した
パイル生地による朝シャンタオルが話題を集める。
ほどない1990年には日本初となるオーガニックコットン製のタオルを生産開始。
1996年スーピマオーガニックコットンを用いた
タオル生地によるマフラーの企画が立ち上がり、
試行錯誤を繰り返すこと三年、
1999年にオリジナルとなるモデルが完成、販売へ。
2007年、そのマフラーがグッドデザイン賞中小企業庁長官特別賞を受賞
(後の2010年には今治ハンカチーフ20もグッドデザイン賞を受賞)。

襟巻きが、
やがてマフラーへ。
そしてお遍路さんへ。

先代の宮崎弦がタオルの新しいデザインを
探し求めていた折りに文献から発見したのは、
タオルが英国から史上初めて輸入された明治時代の記録でした。
その風合いが手ぬぐいよりもやさしくふっくらとしていたため、
当時は襟巻き!!として重宝されたのだそう。

そこから着想を得ると、新たにコンセプトとして掲げたのは、
"巻いて歩こう"というもの。
歩くことで本来備えている感覚を呼び覚まし、
また同時に新陳代謝を促し、こころも身体も健やかになることを願って。
そして四国といえば、八十八箇所を巡るお遍路を辿る方々が訪れる場所。

それぞれの土地で人それぞれの"お接待"で、お遍路さんをもてなすのですが・・
宮崎弦にとってのおもてなしは食事や一服の茶菓ではなく、
このタオル地のマフラーを快く手渡すことでした。

アルバレス農場の
スーピマ
オーガニックコットン。

アメリカ合衆国の中西部に位置する
ニューメキシコ州に広がるアルバレス農場。
素材として用いているスーピマオーガニックコットンは、
この場所で有機農法により栽培されています。

しなやかな強度がありながら、ふんわりとやわらかく。
また、ごく自然で仄かな美しい光沢を備え、
吸水性と速乾性に優れているのが特徴です。
この糸が紡がれているのは大阪は阪南区の大正紡績株式会社。
原料から生産現場まで目を配り、
持続可能な社会と世界的な環境保全を標榜しています。
みやざきタオルのモノづくりに欠かすことのできない存在です。

みやざきタオルの
モノづくり

手頃で実用的、そして美しいものを。
"手頃"というのは、決してその値段や価格のことだけでなく、
大きさや重さがほど良く扱いやすい、ということでもあります。
そして"実用的"というのは、実際に使って役に立つということ。
また無駄なく飽きのこないシンプルなデザイン。

そうです、あなたさえ飽きてしまわなければ。ずっとご愛用頂けます。
高級でも華美でもなく、飾って眺めておくような芸術品ではありません。
日々の暮らしとともにある、実用品ならではの美しさ。

当たり前のように、いつでもそばに。
当たり前すぎて、使う度に感動するということはないかもしれません。
でも訊かれた際には思わず、これいいでしょっ!!って・・

これまでも、これからもー
手触り肌触りが心地いい、日常使いの愛おしい品々を
みやざきタオルは届けてまいります。

今治タオルの品質、
みやざきタオルの気質

今治タオル工業組合の組合員となる企業が製造し、
独自の品質基準に合格した認定商品。それが"今治タオル"です。
その一片を水に浮かべた際に5秒以内に沈み始めるか?
これは"今治タオル"の最も特徴的な吸水性を示す、代表的なテストです。

糸を撚り、糸を染め、糸を織る、100もの工場。
綿糸を発色良くやわらかく仕上げる、山川の恵みの伏流水。
100年に渡り、一大産地にして聖地としてタオルづくりを担ってきた今治タオル。
120年を越え、その今治でタオル産業の先鞭をつけてきた、みやざきタオル。

綿織物の歴史を携え、タオル地そのままではなく新たに開発したタオル生地から、
オリジナルのマフラーを誕生させ、その製法を産地内で潔く公開しました。
やがてマフラーから発展したショール、
またハンカチやネクタイ、ブランケットを手掛けることとなりました。

タオルができるまで

スーピマ綿収穫

アメリカのニューメキシコ州に綿農家の
アルバレスさん一家が住んでいます。
こちらで毎年のように、マフラーに使われている
有機栽培のスーピマコットンが育てられています。

化学肥料などを一切使わない手作りの綿は
一日の寒暖差が大きい、とても標高の高いところで
育てられることで、たくさんの空気を繊維の中に
含み、いつまでもやさしい綿ができあがります。

綿の品質はもちろんですが、一番大切なことは
土壌を汚さない持続可能な農法にあります。

紡績

アルバレス農場から船で運ばれた綿は
阪南市にあります大正紡績という小さな
紡績工場で糸に紡がれます。

大正紡績は創業から百年、現在は倉敷紡績の
グループに属し、小ロットの高品質な糸を
ゆっくりと紡ぐ会社です。

糊付けビーム巻き織り上げ

糸はそのままでは機械のひっぱりに負けて
切れてしまうため、でんぷんのりを使って
コーティングしていきます。一本ずつ専門の工場で
糊付けをしたものを、ビームへ巻き替えて織機にセットします。

そうしてセットされた 縦上糸 下糸 横糸は
ゆっくり回転数を落とし、丁寧に織り上げていきます。

糊抜き染色
糸にコーティングしていた糊を落とす工程があり
そのあと脱脂していきます。染料をお湯にとき、
脱脂した繊維を8時間かけてゆっくりと回して
染めていきます。
耳巻き検品
そうして長い時間を経て染め上がった布を
裁断し、ミシンで一枚ずつ耳を縫っていきます。
やっと検品台に上がって来た製品を一枚ずつ
手作業で検品、パッキングしてみなさまのお手元に
お届けしております。