2020.02.07
父の残した 朝倉旧工場跡地の山で
切って乾かしておいた廃材
燃やしてみるとキャンプファイヤー
たったひとり
真っ暗闇の山の中で
背中に 吹き付ける 冷たい風から逃げるように
手をかざすと 体の表面はあたたかい。
極寒の中
火というものが なかったら 人類
とうてい 生きてこられなかっただろうな。
電気も ガスも 灯油もない時代
それが 何万年 何億年と 続いてきて
ここ100年で 変わってきたのだろうけれど
太古からの 血の 記憶が ゆすり 起こされそうで。
長時間 火だけを 眺めていると ここが 何時代か
自分が 誰なのか すら
なんだか どうでもよくなってきて。
いろいろ 思考が消えていって 最後に残ったのは
生きよう。